資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

資本政策の基本的な考え方

 株主資本コストを意識した資金調達を行うと共に、既存事業及びM&A等に対する積極的な成長投資で資本効率を高めることで事業規模を拡大しつつ、資本市場の期待値である株主資本コストや自己資本利益率(ROE:8%以上)を上回る収益を実現することで、ステークホルダーである株主・投資家の皆様からのご期待に応えてまいります。また、同時に、配当や自社株買い、株主優待等の株主還元の見直しのほか、財政状況や経営成績を鑑みた施策を実施することにより、株主資本コストの低減を図り、高い収益率を好循環で保つ企業体制の構築に努めてまいります。分析指標及び各指標に関する対策・方針は後述をご覧ください。

指標一覧
2020年12月期
2021年12月期
2022年12月期
2023年12月期
2024年12月期
売上収益(百万円)
10,700
16,786
22,062
27,514
31,090
営業利益(百万円)
1,611
743
2,024
1,965
2,805
当期利益(百万円)
1,288
461
1,877
2,114
2,500
EPS(円)
78.91
26.53
99.75
113.17
133.01
BPS(円)
830.38
885.61
976.29
1,080.22
1,165.46
ROE(%)
10.1
2.8
10.2
11.0
11.9
PER(倍)
11.2
25.3
7.2
7.2
5.3
PBR(倍)
1.1
0.8
0.7
0.8
0.6
株価:期末(円)
882
672
723
812
709
DOE(%)
1.2
1.2
1.0
1.9
0.9

現状分析(株価)

 PBRに関しましては、2020年以前は1倍超を維持しておりましたが、コロナ禍以降も含めて1株当たりの資産規模が上昇しているのに対し、株価の上昇を伴わせることをできなかったことが1倍割れの原因と理解しております。またPERの指標におきましても、5.3倍で推移しておりますが、下表のとおり、全銘柄の最適解目安で見ても現状のPERは資本市場の期待値には到達していないものと理解しており、PBRも含めた想定株価である1,100円を超える株価を意識した経営に努めてまいります。

対策・方針

① IR・PR活動の強化による成長性、期待度などの周知・認知向上を図ります。 
② 費用圧縮による利益率の向上を図ります。
③ ①②によって株価上昇を図り、PBR1.0倍以上を目指します。

現状分析(収益性)

 当社の収益性に関しましては、評価対象となる資本市場の期待値であるROE水準8%と株主資本コストをそれぞれ上回る利益を確保しております。
 一方、ROICについては、比較対象指標であるWACCとのスプレッド差は隔年で上下しており、不安定な状態が続いております。今後は、資本コストの低減を図ることで、安定的にROICスプレッドをプラスに維持し、そのスプレッド差を拡大していくことで、ROEを含めた収益指標において企業価値を高めるための改善が必要であると認識しております。
※なお、株主資本コストにつきましては、資本資産価格モデル(Capital Asset Pricing Model):通称「CAPM」を用いて算出しております。

対策・方針

① 既存事業の利益水準の引き上げを図ります。
② 高収益が期待できる新規事業への追加投資を積極的に行います。
③ 不採算事業への追加投資や撤退等の選択による体質改善を図ります。
④ コストの見直し、圧縮を図ります。

ROEのデュポン分解

対策・方針

ROE(11.9%)
 ▶市場の要求水準であるROE8%以上の維持・向上を図ります。

売上高当期純利益率(8.04%)
 ▶売上収益の向上、不採算事業の立て直し及び撤退のほか、費用の見直しや圧縮などにより、更なる利益率の向上を目指します。

総資産回転率(0.6回)
 ▶前期、子会社を2社増やしましたことで、総資産規模が2倍に成長したことで、回転率は半減しております。
   引き続き、売上収益の更なる向上及び資産の最適化を図り、回転率1.0回以上の維持を目指します。

財務レバレッジ(2.5倍)
 ▶前期、子会社を2社増やしましたことで、総資産規模が2倍に成長し、自己資本比率が低下したことで一時的にレバレッジは
   高くなっております。
   資産の見直しや還元策等による自己資本の適正化、積極的な投資を図ることなどにより、2倍前後の安定的な財務体質を維持します。

現状分析:キャッシュアロケーション

 財務状態における資金利用に関しましては、①既存事業への投資、②成長投資、③株主還元を基本としております。
当社グループの2025年12月期第3四半期末時点の現金及び現金同等物の残高は53億500百万円となっております。さらに、持分法にて当社業績に取り込んでいる、乃木坂46合同会社における現預金の50%を将来において活用できる資金として捉えた場合、その資金規模は合計で100億円程度となります。

対策・方針

 新規事業への投資額を最大で約15億円程度として、成長投資を継続するとともに、株主還元への積極的な活用を実施し、DOEの向上を目指してまいります。また、資金調達や株主構成の最適化を図り、企業成長に資する取り組みを行ってまいります。

方針:まとめ

各事業への落とし込み

【総合エンターテインメント】
  → 既存IP強化
  → 独自IP新規開発
  → デジタル領域の拡充

【映像制作事業】
  → グローバルな映像コンテンツ開発
  → 制作ジャンルの拡充
  → スタジオビジネスなど、制作外の投資・企画開発

【広告代理店事業】
  → インターネットメディア及びデジタルマーケティングを活用した新規販路開拓